幼い子どもが必要とするものは2つある。親や保育者との絆を深める時間と、一人になる時間だ。
授乳、沐浴、着替えなど丁寧なお世話の時間は、子どもにとって大人との時間を一緒に楽しみ、お互いに一人の人間として敬意と関心を持って向き合うことを可能にし、子どもの幸福感と安心感を高める。
親、そして保育者に対するこうした安心感や充足感は、子どもが思いつく様々な動作にも自ら挑戦する自尊心を与え、一人になる機会が与えられると子どもは自分のペースで運動能力を伸ばしていく。この自律的な遊びは、心身のバランス感覚を養う。
この2つの側面(一緒にいる時間と一人でいる時間)は、レムニスケートで表されるように、微妙な相互作用を形成する。親そして保育者のケアは、子どもに内面化された温かい感情を生み出す。これが子どもに自信、回復力、生きる喜びを与え、子どもの活動や行動に表れる。
そしてこの相互作用は、子どもの将来に確かな基礎を築く。
レムニスケートのもうひとつの側面は、親(そして保育者)と子の関係である。この無限の関係は相互の絶え間ない心理的影響の上に成り立つ。親そして保育者は幼い子どもの日常生活の主な世話人であるため、子どもと同様にお世話をする側の大人の幸福感や充足感も重要な要素なのだ。